中村禎「大切なのは想う力。これが弱いと何も書けない」

今回の名言は『広告クリエイターの素』に書かれたコピーライター中村禎さんの章にある言葉です。

こちらは、活躍中のコピーライターやCMプランナーがどうやって業界に入って、どんな考えをもって仕事をしているかが書かれた内容で、広告クリエイター志望の人の入門書になっている本です。

2002年に発売されましたが、いまだに販売継続されています。実は私もこの本を手にとったことがきっかけでコピーライターになりました。

中村禎さんは、コピーライター養成講座に通っていた時代に専門クラスの講師もされていて、私はその講座に通っていたので、師匠に当たります。「がんばれNTT。がんばるKDDI」などが代表作はいくつもありますが、阪神が2003年に優勝したときの星野監督の「あ〜、しんどかった(笑)」はすごくインパクトありました。

あの言葉は優勝したときに星野監督がつぶやいてましたが、広告はその前から極秘に制作されていたものでした。つまり、禎さんが「星野さんならどんな言葉で感謝を伝えたいか」を考えに考えたら、本人の本音にかなり近いことを発想していたのです。これを聞いたときは本当にびっくりしましたね。

コピーライターがコピーを生み出すのは才能とかひらめきとかいろんなことを言われますが、やはり「想う力」なんですね。考えに考え抜いていろんな方向性を出して、そのなかで1つ1つをさらに考え抜いて深めていったうえに研ぎ澄ましていくしかありません。

中村禎さんは専門クラスの最初の授業では、必ず「傘の先っぽを降りながら歩くことはしないように」から始まります。最初の課題は「バーベキューのときの持ち物」だった気がします。普段の生活のなかで人に迷惑にならないように、どうしたら気持ちよく過ごせるかを考えよう、というのがその意図です。

文章を考えるときもビジネスを発想するときも「想う力」。久しぶりに禎さんの言葉を忘れちゃいけないなと思いました。

『広告クリエイターの素』の購入はこちら

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる