マクリン ブログ副業で会社員卒業!ノーリスクで自己実現できる人生に必要なこと

自己実現タイムズvol.2

いま輝いているあの人も、はじめは普通の人だった。起業と失敗を経て、自分らしく生きる道を見つけた人にインタビュー。自分と向き合う一人時間に何を考えて実行していたのでしょうか。自分で幸せをつかみとった現代のシンデレラストーリーをお届けします。今回は、ブロガーでありながらコワーキングスペースや撮影スタジオを運営するマクリンさんに話を聞きました。

マクリン(新井涼太)
1983年京都府生まれ。食品会社の会社員として働く2017年に副業でブログ「マクリン」をスタート。2年半で月100万円PVを超える。2019年に株式会社makuriで法人化し、2020年に会社員を卒業。ブログ運営に加え、コワーキングスペース「レイテラス」、撮影スタジオ「レイテラススタジオ」も運営している。

撮影:山田大輔

「いや、俺なんてそんな、どこにでもいるただのマクリンですよ」――これは人気ガジェットブログ「マクリン」にあるマクリンさんの自己紹介文。たしかに副業でブログを開始した頃のマクリンさんは、どこにでもいそうな30代の会社員。しかも1000万円の奨学金の返済があったぶん、ややハードモードだったかもしれない。しかし、開設したブログが2年半で月間100万PVを達成。ほぼノーリスクで法人化し会社員を卒業。副業開始から5年足らずでブログと並行して、コワーキングスペースや撮影スタジオも運営。著書の執筆やオンラインサロンの運営も果たし、人生をガラリと変えている。

「それまでのつまらなかった人生が想定外の方向に舵を切れています。いまは人生の半分くらい自己実現できているかもしれません」とマクリンさん。副業で賢く稼ぎながら独立し、やりたいことをやるマクリンさんの生き方は、まさに新時代の憧れスタイル。どんな道のりでここまで来たのだろうか。そこには、どこか普通じゃない会社員時代と、失敗や挫折の道のりがあった。

目次

クレイジーに働いた営業マン時代。ブログを始めたのは、ヒマになったから

マクリンさんが短期間のうちにブログで成功をおさめた経験は、メディアや自身の著書でも広く語られている。しかし、実は会社員時代はちょっとはみ出していた部分があったという。最近、自身のTwitterで「前々職の同期からひさびさに連絡が来たと思ったら、、俺って頭おかしいと思われてたんか😂」との投稿があった。果たしてどんな会社員だったのだろう?

「社会人生活は、半導体メーカーの技術職からスタートしました。でも、大人としてあまりにコミュニケーション能力がない自分がやばいと思って、営業職で転職したんです。その時すでに27歳。新卒から営業職の人からすると5年くらいビハインドがあるうえに、元々あがり症。この差を埋めるには場数しかないと思って、本来はルート営業だけでよいところを新規営業もまわって、人の3倍から5倍、朝から晩まで働いていました。だから、頭おかしいと思われてたんでしょうね(笑)。まじめというより、劣等感をなくしたいと必死でした」

マクリンさんにはクレイジーなまでに努力できる素地があったことがうかがえる。こうして身につけた営業スキルはどこにでも通用するものになっていて、4年後に外資系食品会社の営業職に転職を果たす。ここで2年半、営業職を経験した後はがんばりが認められ、本社の営業企画部門に。さらにはマーケティング部門へと異動になり、会社の花形コースにのる。しかし、マクリンさんにとってはこれがブログを始めるきっかけになる。

「営業の仕事はやろうと思ったら自分で時間をかけられますが、本社のマーケティング職は定時にあがれるんです。それまで仕事しかしてこなかったので、“めっちゃ、ヒマやな”と思うようになりました。僕には奨学金の返済もあったので、何か副業をしようと思ったときに浮かんだのがブログでした」

それまでギリギリで働くことがしみついていたからこその発想だ。ブログを副業に選んだのは、小説家志望で文章を書くのが得意だったこと、マクリンさんの妻・ヨメリンさんが副業でライターをしていて稼ぐ手段としてブログのアフィリエイトがあることを知ったから。得意な分野かつ、将来的に稼げる見込みがある方法としてブログをスタートした。

ブログ開始から2年で月収100万円を達成できた理由

ブログを始めたからといって誰もが稼げるわけではない。むしろ収益が発生しないまま挫折するケースがほとんど。稼げるようになるまでに一定の時間がかかり、その期間は努力することが求められる。副業でかけられる時間が限られているなかではさらにハードになる。マクリンさんも最初は苦労したという。

「まずブログのジャンル選びから失敗しました。転職をテーマに書き始めましたが、僕には転職で苦労した経験がない。5記事で書くことがなくなり、挫折しました。それから、文房具、グルメ、地域、ホテルなどいろいろなジャンルの記事を書いてみましたが、どれもおもしろいと思えなかった。でも、『仕事で使える便利なギア』という記事でモバイルスキャナーや充電器を紹介したときに、おもしろいなと思えたんです。苦痛なく書けて運営しやすく、会社員の少ない予算のなかで買い集められる商材として、ブログ『マクリン』をモバイルギアのジャンルに特化しました」

それからは、モバイルバッテリーや充電器をひたすら試して記事化した。ブログ1年目は「0から1」を生み出す期間でもあり、稼げない期間となる。ここで継続できるかどうかがブログで成功できるかどうかを分ける。マクリンさんは次のような1日のタイムスケジュールで会社員と両立しながらブログを続けてきた。帰宅後に1日5時間を捻出しブログを書き続けるのは相当の根気が必要になる。どのようにしてモチベーションを保っていたのだろうか?

「もともと文章を書くのが好きというのはあります。さらにブログというメディアが、会社員の副業にも、僕の性(しょう)にも合っていたんです。例えば、SNSは1日1投稿とか頻繁にアップするのが面倒ですし、YouTubeは撮影するのが大変。でも、ブログはどこでもできますよね。収益が出ていない期間でも、ある程度のPVが出て反響があると“みんなに読んでもらえる文筆業”という感覚があって、それもうれしかった。あとは、妻に『1年以内に月5万円を達成できなかったら辞めること』を約束させられていたのも大きかった。期限目標が決められていたので、やるしかないという強迫観念がありました(苦笑)」

ブログを続けることができても、さらに稼げるようになるには、ジャンル選びと稼げるフォーマットを見つけることが大事だと言われる。ブログ「マクリン」はモバイルバッテリーや充電器の紹介がメイン。こうした商材は、1個売れても100円程度の収益にしかならない。月100万円の収益を出すには、1ヶ月で1万個を売らなければならず無謀とも思える。実際に2年目で月100万円を達成できたのには、“ある戦略”があったという。

「ブログ『マクリン』はモバイルバッテリーや充電器のブログだと思われていますが、実際の収益は無形商材の割合も大きいんです。ガジェットなどの有形商材は自分で使った感想を書いたり、写真を撮影したりするので、差別化ができる反面、手間と時間がとられます。もう一方の無形商材は、売上は大きいけど記事で差別化できない。マクリンの場合は、有形商材で存在意義を明確にしつつ、無形商材をかけあわせ収益化する戦略を取りました。ブログを始めて一年くらい経って、そのことに気づきました。収益が出ない人はこうした戦略に気付けていない。ある意味、戦略を練る時間も重要になってくると思います」

*後述の「ミータイムマネジメント」で解説

実際にマクリンさんは、収益の柱となる記事をいくつも持ち、そのポートフォリオをつくっていたという。たまたま稼げたわけではないのだ。つまり、努力と戦略のかけあわせがブログ「マクリン」が成功した秘訣。もちろんブログを継続していなければ、成功の秘訣にも気付けなかっただろう。こうして、マクリンさんはブログを始めて2年で月収100万円、2年半で100万PVを達成した。

店舗経営の落とし穴を経て、地域に貢献できる存在に

収益が月100万円を超えたあとは、節税のため会社として法人化。そのあと、会社員を卒業した。副業のままでいることもできたはずだが、リスクを感じたりしなかったのだろうか?

「それよりも会社員としてKPIを抱えたまま、法人をうまく運営するのは大変だなと思いました。当時、食品会社からアフィリエイト会社の『もしも』に転職していたので、そのことを相談したら、業務委託という雇用形態があると提案してもらったんです。会社としてもブロガーと業務提携していることは十分にシナジーがあるので、もし法人がうまくいかなかったら正社員に戻ればいい。だからノーリスクで会社員を卒業できたんです」

経営者となり、やりたかったことやブログ運営に集中できる環境が整ったマクリンさん。ブログ運営以外の事業ではつまずいたこともあったという。

「まず手始めにコワーキングスペースの運営をやろうとしました。実はこれ、僕にとっては壮大なSEOの実験なんです。リアル店舗を持つ法人がブログをやったら、どれくらいSEOが伸びるかを試したかったんです。ラッキーなことに北品川にいい物件があったので、やってみようということになりました。でも、リアル店舗の運営なんてやったこともなかったので、看板もしばらくついていないような状態。当然ながら一年半くらいは赤字経営でした」

幸いブログの収益があったおかげで痛手にはならなかったが、苦い経験となる。しかし、この失敗を活かして、撮影スタジオ「レイテラススタジオ」もオープン。妻のヨメリンさんの活躍もあり、順調に経営できている。さらにはうれしい実感もあったという。

コワーキングスペース「レイテラス」がある品川の街。撮影中も利用者のお客様に声をかけられるほど地域の顔になっている

「品川区の公共団体から声がかかり、コンサルティングも請け負っています。ただの会社員として副業でブログをやっていた自分が、地域に貢献できる仕事ができるなんて思ってもみなかったこと。いま、著書やオンラインサロンで、ブログで稼ぎたい人にノウハウを伝える立場にもなっています。ブログを始めた34歳の頃には考えられないくらい人生が変わっています。ブログを始めたきっかけの1つは、人生がつまらなかったから。このまま会社にいても想定以上の人生にならないと思いました。それがこの5年で、いい方向に大きく舵を切れています。少し前までは調子にのって承認欲求を満たしていたこともありますが、いまは自己実現のフェーズに入って、人生でやりたいことの半分やれているかな。自分がどこにいても成り立つ仕事をつくるのがこれからの目標ですね」

かつてのマクリンさんのように、普通の人生を変え、何者かになりたいという人は多い。まずはどんなことを始めたらよいかのメッセージを聞いた。

「ライターかSNSかYouTubeを始めるのがいいと思います。書くのが好きなのか、発信が好きなのか、動画制作か。向いていると思ったらそのままブログやSNSで稼ぐのでもいいですし、編集者やインフルエンサーになる道もあると思います。いまはいろんな選択肢がある時代なので、まずはやってみたらいいのかなと思います」

マクリンさんのミータイムマネジメント

自己実現を果たすために、おすすめの一人時間の過ごし方を聞きました。

「作業する時間のほかに戦略を練る時間をつくってみてください。週に1回2時間程度で構いません。たとえば土曜日の午前中は近所のカフェで戦略を練る時間にあてると決めます。どんなことも作業だけになってしまうと、どうしても多角的にならず飛躍できるチャンスが見えなくなってしまいます。ブログなどのWebサイトの運営であれば、どんな検索キーワードで広げていくか、記事のどこを外注してどこをAIライティングにするか、など枠組みをつくっていく時間です。戦略を練る時間には、毎回課題となる題材を用意しておきます。題材が浮かばないときは、競合サイトを見たり、広告主から話を聞いてみて、自身のWebサイトにどんな課題があるかを認識してみてください。これができると、どんな事業も磨かれていくと思います」

編集後記

マクリンさんのブログ成功の足跡をたどると、会社員の営業時代にものすごく努力してきたことがベースにありました。その努力できる素地があったことで、副業でありながらブログを成功させることができました。個人がブログで成功することは年々難しくなっているといわれるなかで、2年間どれだけ集中してきたかがわかります。しかし、逆にいえばその2年間のがんばりは、自分らしい道を開拓するチャンスの時間。マクリンさんはそこで人生をガラリと変えることができました。“2年間しっかりがんばってみる”ことを私もやってみようと思いました。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる